皆さん、こんにちは!
9月は、忙しさを言い訳に、またまたブログをご無沙汰してしまいました。

さて、このブログでも、何度かご紹介してきましたアルマ計画に
新たな形で、参画することになりました。

アルマ計画とは、南米チリの標高5,000メートルの高地に
約80基の電波望遠鏡を設置し、光の届かない遠い宇宙を探ろうとする
アメリカ、ヨーロッパ、台湾、日本などの国々が共同で進めている一大プロジェクトです。

この望遠鏡が完成すると、現存する望遠鏡の数十倍の感度で
より遠くの星や宇宙空間にただよっている物質の分析ができるそうです。
そうなると、約140億年前に、宇宙が大爆発して生まれたといわれている
ビッグバンの直前の様子まで、探ることができます。

最終的には、生命の起源を研究することもできるかもしれません。

当社では、3年ほど前から、国立天文台から、電波望遠鏡の
電波受信装置の数点の部品を製造し、納品をしてきました。
この間、培った信頼のもと、昨年3月からは、受信装置の中でも
最も重要なパーツの一つであるミラーブロックの加工ご依頼をいただきました。

ところが、世界最高性能を求めるアルマ電波望遠鏡の主要部品だけに
部品の要求精度は非常に高く、今まで経験したことのない難しい加工となりました。

ご依頼を受けてから、4回の試作を重ね
ご担当者といろいろとご相談しながら、試行錯誤を重ねました。
新しいものを開発する時に必要なのは、ひらめきではなく、折れない心だ言いますが
私の言うとおり挑戦し続けてくれた社員さんと諦めず依頼し続けていただいたご担当者には
本当に感謝しております。ありがとうございます。

モノづくりを仕事にするようになってから、もうすぐ30年になりますが
同じものを作ることに、一年半に渡り、挑戦し続けた経験は初めての経験です。
でも、これでまた一段ステージをクリアできたような充実感を感じています。

でも、ほっとしている時間はありません。
次なる、わくわくするようなご依頼をいただき、先月から新たなチャレンジを始めました。
やっぱり、モノづくりはやめられませんね。