間が開きましたが、コーチング初体験の3回目です。
 
2回目でお話しましたとおり、今回のコーチングの目的は自社
のビジネスゴールに向けての目標設定と現状の課題を明確にすることです。

会社をどうしたいのか?に始まり、現状の課題、自社の強みについて、今後何をしていったら良いのか?についてコーチに導
かれながらお話しました。

最後に「今日の感想は?」と聞かれ、「あれっ」と思ったのです。何か違和感がありました。すべては私の思い込みですが、
コーチングでは、コーチが話される時間と私がお話する時間はほぼ同じくらいだと思っていました。
でも、終わってみると8:2、いや9:1かもしれません。私がお話している時間が圧倒的に多かったのです。

初めてで非常に緊張していたこともありますが、非常に疲れました。でも、気分はとてもすっきりしていました。何なんだろ
う。経験したことのない気分でした。

”私が短時間に、一方的に自分の思いをお話できたこと。”
これは、まさにコーチのコーチング技術が高い証なのでしょう。話終わった時にはいろいろなことがコーチにお話したことで頭の中が整理されているのに驚きました。
その上、夕方には、その日のコーチング内容がメールで手元に
届きました。

ブログで紹介することもあり、ちょっと良いことばかり書きすぎている点もありますが、2回目、3回目がとても楽しみにな
ってきました。
そうそう、私が自社をどんな会社にしたいかについてですが、「こだわりある精密部品加工技術を確立し、継続的に社会に
貢献する!」なんて書くと、普遍的でかっこいいですが、ほんとうに目指しているところはもっと泥臭いところだと思っ
ています。自分も社員もたくさんお金が稼げて楽な暮らしが出来る会社にすることなのかな。これも少し違うと思います。

最近考え出したことは、従業員満足度の向上です。単にお金だけでなく、仕事に対する充実感も大切ですよね。少し前に
講演を拝聴しました”人工衛星まいど1号”でおなじみの㈱アオキの青木社長が愛読書から引用してお話された内容をご紹介します。

経営指針で会社が伸びる―魅力ある会社の条件

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若者の暗号「ちょっとね」
彼が勤めている会社のそばに、最近とてもきれいな居酒屋ができた。その居酒屋にはA君たちも飲みに行くけれど、銀行
や大きな会社の社員たちもやってくる。若い世代ですから、気軽に声もかけ合います。男の子が女の子に声をかけ、「き
みの電話番号を教えてヨ」ということになるんですが、ウマが合うと、女の子も電話番号を教える。
 聞いたあと何をするかは想像に難しくないわけで、ねらいはひとつでしょうが、それはしばらく置いておきましょう。
そうして親しくなっていきますと、女性の側からも男性の側に、どこに勤めているのか、会社はどこか、と質問するんだそうです。
 さて、その時聞かれたほうの男はどういう態度をとるか。これがA君の発表の要点でした。
 こんな時、一部上場企業に勤めている新入社員はどうするか?「どこに勤めているんですか」と聞かれるや、おもむろに名刺を取り出すんです。もらったばかりのピッカピッカの名刺です。そしてそれを、あたりかまわずやたら配って歩くのです。もちろん女の子にも配る。「ここに勤めているから
たまには電話してよ。会社に電話していいから。どうせボクはヒマだから。今度は二人で飲みに行こうね」なんて言って名刺を渡すわけです。
 ところが、A君のような中小企業に勤めている連中は、こんなときに何と答えるのでしょうか?
 女の子が「どちらにお勤めですか?」と聞きます。そうすると中小企業の社員は、照れくさそうに頭に手をやって答えます。「ちょっとね・・・」
 この「ちょっとね」というのは、実はある暗号なのです。若者どうしの会話では、「これ以上聞いてくれるな」という意味なんだそうです。
だから、逆に女の子としては、相手が頭に手をやって「ちょっとね」と言ったら、”これはふれてはいけない話題にふ
れてしまったんだ。ごめんなさいね”と心の中で納得して、話題を変えるわけです。少々暗い話ですが、A君の話には先がるのです。

オレが知ってる良い会社!
中小企業に勤めている仲間の多くは、そうやって会社の名前を伏せてしまうけれど、自分はちがう。「ボクは○○建設工事課のAです」というふうに胸を張って答えると言うのです。
 そうするとどうなるか。周りの視線が彼に集まり、一瞬、彼のいるテーブルがシーンとなる。しかしA君はひるまない。
 シーンとしたあとで、彼は、周りの女の子の目を見ながら
「ね、知ってる?ぼくの会社」「知ってる?」「知ってる?」
と順番に聞いてまわるんだそうです。さて、そうするとどうなるでしょう。
 聞かれた女の子たちが大変微妙な顔をするんだそうです。
つまり、知っていると言ったらウソになるし、知らないと言うと気の毒だし、ということで返答のしようがないわけです。
 A君は、そういう微妙な顔を見るのが、また楽しいと言うんです。ちょっと屈折した喜びのようですが、これで終わりではないのです。A君はそういったあと、こう付け加えるんだそうです。
 「そう、知らないだろう。知らなくていいんだ、このおれが知っているんだから。おれが知っているいい会社なんだから、そのうちきっときみたちにも知られる会社になるはずだ。」と・・・。
 すると、どうなるか。もう一度、周りがシーンとする、一同あ然といったところでしょう。ところがそのあと、思いがけないことが起こったといいます。
 さっきまで、名刺を配っていた大企業に勤めている新入社員がA君の目をじっと見ながら、パチパチと大きな音を出して拍手をしたんだそうです。その拍手につられるかのように女の子たちも拍手をしてくれた。
 その大企業に勤めている人が、あとでこう言ったそうです。
「きみはうらやましいな。おれは入社して間もなく一年になろうとしているけど、実はたいしておもしろい仕事をしているとは思えない、きみはいいよね。入社三年目で自分と同じ年だけれど、誰が知らなくてもおれが知っているいい会社に勤めている。そういう誇りをもって話ができるなんて。」
 その後、二人は何度か飲みに行って、大変いい友達になったということです。
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引用: 「経営指針で会社が伸びる」 丸山 博著
      ・魅力ある会社の条件 労働旬報社刊
     とても良い本なのですが、残念ながら絶版です。
     私はアマゾンで中古を手に入れました。
私は自社を”社員が誇れる会社””月曜日に出社するのが待ち遠しくてたまらない会社”にしたいと思っています。
青臭いかもしれませんが、社長だけが頭でっかちの会社ではなく、ビジョンを全社員で共有できることが大切だと思
います。
うわぁ~、今日は長すぎだな。(笑)